【妊活男性必読】「卵管障害」―女性不妊の原因を知るー

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「卵管障害」って何だろう?

女性不妊の原因の中で最も多いとされる「卵管障害」について知ろう!

目次
卵管のサイズ、形
卵管の役割
卵管障害があるとどうなるの?
検査の方法は?
卵管障害の原因
治療の方法と不妊治療

卵管のサイズ、形

卵管は子宮の両端から左右の卵巣に向かって伸びている。

長さ約10cm、内側の直径が狭いところで約1mmの管である。

卵管の端っこには卵子を吸い取る役割の卵管采がついている。

卵管の役割

次に卵管はどんな働きをしているのだろうか?

①卵巣から排卵された卵子をピックアップ

卵子は1周期ごとに左右の卵巣から交互に排卵されます。

卵胞が育ち卵子として排卵できる状態になったのを見計らって、卵管の先にある卵管采が卵巣のところへ行き卵子をピックアップ。

②卵子は卵管を通り、子宮に行き排卵から12~14日後には生理が起きて体外に排出される。
受精や妊娠がない場合は個々の生理周期に合わせてこれが繰り返される。

③セックスによって膣内に精子が射精され、無事子宮までたどり着いた精子は卵管を通って卵子を迎えに行く。

④精子は卵管内の精子貯蔵庫で待機し、卵管膨大部でタイミングよく卵子と出会えた場合に受精して、受精卵となる。

⑤受精卵は約7日間かけて細胞分裂を繰り返しながら子宮に向かって移動する。「胚盤胞」となったころ子宮にたどり着き、そこから約5日間かけて子宮内膜に着床する。


※卵子の寿命は約24時間で受精しやすいのはそのうちの6~8時間と言われる。

一方精子の寿命は3~4日で受精しやすいのは48時間である。
精子は排卵前に卵管内の「卵管膨大部」までたどり着き、卵子をお出迎えする必要がある。

1回の射精で放たれる精子は約2億個と言われ、無事子宮までたどり着ける精子は約200個である。

そこから左右の卵管のうち、その時に排卵される方の卵管を選び「卵管膨大部」に向かう必要がある。

無事に卵子と出会えた精鋭たちはいっせいに卵子を取り囲むが、卵子の中に入っていけるのはたったの1個だけである。

受精が完了するとただちに卵子の表面はブロックされ、ほかの精子は中には入れなくなる。

卵管障害があるとどうなるの?

卵管障害があると当然自然妊娠や人工授精の可能性が低くなるが、その点を細かく見てみよう。

①排卵された卵子をピックアップできない
卵管采付近に体液がたまることがあり、これを「卵管留水腫」と言い、卵子を吸い取ることが出来ない「ピックアップ障害」の原因となる。

②卵子が排卵できない

卵管障害があっても自覚症状はほとんどなく、不妊検査を受けることで発見されることが多い。

しかし、まれに色やにおいのついたおりものや下腹部痛、発熱など症状により卵管障害が見つかることがある。

③精子が卵管の中に入っていけず、卵子と出会えない。

④なんとか精子が卵管の中に入り、受精できたとしても受精卵が子宮まで到達することができない。

⑤子宮外妊娠の原因になる

受精卵は通常は子宮内膜に着床する。

しかし卵管に着床してしまうことがある。

卵管での子宮外妊娠をした場合、通常通りに妊娠反応が出るが、6週目ごろに不正出血や下腹部の痛みが生じる。

そのまま卵管での妊娠が継続すると卵管が破裂してしまい命に係わることがある。

検査の方法は?

①子宮卵管造影剤検査による検査が一般的。

膣からカテーテルを入れて子宮内に造影剤を注入してレントゲンで撮影する。

②卵管通気、通水検査
同じく膣からカテーテルを入れて空気や炭酸ガス、あるいは水を送り込み 卵管の詰まりをチェックする。
聴診器を当てて調べる。

レントゲン検査の設備がない場合や造影剤に対するアレルギーがある場合に実施する。

卵管造影剤検査より検査の精度は低いと言われる。

③腹腔鏡検査
お腹に穴をあけ直接内視鏡のついたカテーテルを入れて検査を行う。

精度が高く、そのまま治療も行うことが出来る。

卵管障害の原因

①感染症による炎症
原因としてはクラミジア(性病)が多い。

はじめに膣内に炎症が起こり、子宮頸管、子宮から卵管へと広がる。

②虫垂炎などの腹腔内で起きた炎症が卵管に広がったことによるもの。

③子宮内膜症による卵管の癒着
子宮内膜症とは本来子宮の中にしか存在しない「子宮内膜」や「子宮内膜用の組織」が子宮以外の場所(卵巣・S状結腸・直腸・子宮・膣・外陰部等)に出来る疾患である。

厄介なのは子宮以外の場所に出来てしまった子宮内膜も生理周期に合わせて剥がれたり出血が起こることです。

子宮にはそれを体外に排出する機能が備わっていますが、その他の場所にはそれができず、結果老廃物が体内にたまってしまうのです。

④お腹の手術による卵管の癒着

⑤その他

卵管障害の治療方法と不妊治療

<1>まずは卵管障害そのものの治療
①卵管鏡下卵管形成術
直径1mmのカテーテルを膣から子宮に入れて卵管に近づける。

その中を直径0.5mmの内視鏡を通し先端部分の風船(バルーン)を膨らまして卵管の詰まっているところを広げる。

卵管の閉塞や狭窄している部分が子宮に近いところなら効果を発揮する。

身体への負担が比較的少なく日帰りで行える。費用は10~20万円。

②腹腔鏡下手術

お腹に1cm程度の穴をあけ内視鏡を注入して癒着部分を剥がす。

内視鏡によって直接卵管見られるのでレントゲン撮影によって調べる「子宮卵管造影剤検査」では見つからなかった癒着を発見して治療できることがある。

全身麻酔で行い3~4日の入院が必要。

費用は20~30万円。

<2>そして不妊治療
卵管障害そのものが改善されなかった場合に妊娠できる可能性のある不妊治療は「体外受精」か「顕微授精」となる。

費用は50~100万円。

詳細はこちらを参照

卵管障害があっても採卵できる場合、一番妊娠できる可能性が高い体外受精が選ばれることが多い(3~4回繰り返すことで8割妊娠できるとのデータもある)。

一方、排卵障害そのものの治療を行い排卵できるようになると自然妊娠の可能性が出てくる。

費用負担も身体への負担も体外受精のそれに比べると軽くなり、2人目、3人目を自然妊娠できる可能性もある。

どちらを選ぶかは、卵管障害の状況、夫婦の年齢、家庭の経済状況、子作りを含めた今後の人生設計などによって異なりますが、色々な可能性を探り最良の選択をしたいものです。

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