出産のときに会陰が裂けるのは嫌ですよね。

そこで始める妊婦さんが多いのが「会陰マッサージ」です。

だけど妊娠も後半になるとおなかが大きくなり足のつめ切りやしゃがんで靴ひもを結ぶことすらできなくなってしまいます。そんな状況ですからせっかく会陰のマッサージをしようと思っても残念ながら手が届かないのです。

そこで妊娠後期におなかが大きくなった時でも会陰マッサージができる方法と無理にマッサージをしなくても会陰切開を防ぐためにできる方法をまとめてみました。

 

妊娠何か月で手が届かなくなるのか

出産の準備として妊娠28週目(7か月)ぐらいから会陰マッサージをはじめるように紹介されることが多いです。

この時期だとまだ手が届かないということはないので自分ですることができます。

徐々に届きにくくなるのは32週(8か月)を過ぎたあたりからです。

腕の長さや赤ちゃんの大きさにもよるけど36週(9か月)つまり臨月を迎えるころには自力で会陰マッサージを行うのはほとんど無理な状況になります。

届かないといっても触れることぐらいはできます。だけど届いてもマッサージをするのはとても無理なのです。親指は届いたとしても中に入れるのは無理だし、ほかの指なら指が横向きになるので爪が当たってしまいます。爪が当たらないようにするには指を膣口に対してほぼ直角に当てる必要があるのです。それに指を動かしてマッサージをするには肘や手首、指の関節にある程度の余裕が必要となります。ギリギリ届く状態では複雑な動きはできませんから。

 

オイルを浸したコットンを膣に入れる

アーユルヴェーダで言うところの「膣ピチュ」です。

やり方はオイルを浸したコットンを膣に入れ、パットを当てるかショーツなどでずれないようにします。

時間は30分ほどでも十分成果はありますが、入れたまま寝ても問題ありません。アーユルヴェーダでは5分でオイルが浸透すると言われています。

会陰マッサージに比べると自分でやりやすいですが、臨月になるとさすがに一人では難しくなります。その場合は旦那様に手伝ってもらうしかありません。

 

会陰マッサージ自体を旦那様にやってもらう

嫌がる人もいるようですが、出産の準備として協力してもらいましょう。

男性は思考回路が理屈でものを考えるようにできているので、なぜ会陰マッサージが必要なのかを分かりやすく説明するとやってもらえる可能性が高くなります。

あるいは男性は血を見ることに慣れておらず、奥さんの大事な部分を「ハサミで切らなければならなくなるかもしれない」という話をすることで恐怖心から逃れるためにやってもらえるかもしれません。

嫌がる旦那様を説得する方法として有効なのは、胎児とのコミュニケーションです。胎児はすでに意識を持っていますから「元気に出ておいで」と話しながら会陰マッサージをすることが赤ちゃんへのやさしさであることを説得するのです。お父さんが「赤ちゃんの通り道を柔らかくしてあげる」なんて素敵じゃないですか?

この時期お母さんは精神的に不安定になりがちです。出産へ育児の不安ももちろんあるし、おなかが大きくなって身の回りのことができなくなることだけでもすごいストレスを感じます。それをお父さんが分かってあげて少しでも手助けになると奥さんも安心できるはずです。自分が出産するわけじゃないので男性ができることは限られています。イクメンへの第1歩としても会陰マッサージは有効なのです。

はじめは手探りでも徐々に慣れてきます。基本的には爪を短く切って清潔にしてあとオイルを適量つけて優しく触れるだけでも十分です。慣れてくれば中の方をマッサージしてください。力の加減や角度は2人で相談しながらやってみるとできるもんです。特にお尻側の皮は伸びにくいので入念にマッサージしましょう。

詳しくは「旦那による会陰マッサージのやり方 ちつのトリセツを参考に」を参考にしてください。

「膣ピチュ」も並行して行うとより早く柔らかく変化するのを実感できるでしょう。柔らかくなると会陰切開の必要がなくなるかもしれないし、たとえ切開が必要でも治り方が早くなる効果が期待できます。

 

適度な運動をして会陰周りの筋肉を柔らかくする

妊娠は病気ではありません。ですから発汗する程度の適度な運動は心身に良い影響をもたらします。無理のない範囲で体を動かしましょう。

妊娠後期になってもできるのはウォーキングです。子供ができたら育児に追われますのでお父さんと一緒に散歩するのは二人で過ごせるいい時間にもなるでしょう。

会陰の筋肉のいい運動になるのが雑巾がけです。四つん這いやしゃがんだ姿勢は股関節を動かすので周辺の筋肉が使われます。おなかが大きくなると前かがみの姿勢がとりにくくなりますが割と出産間近までできますので取り組んでみてください。

 

会陰切開を行わずに出産すると赤ちゃんは血だらけにはならない

出産直後の赤ちゃんの写真を見ると血液にまみれていることが多いです。

自然分娩をする人の約7割が会陰の切開を行うため、どうしても赤ちゃんに血がついてしまいます。

これが当たり前と思っている人も多いのですが、実は会陰切開をしなければ血はつきません

赤ちゃんは本来血だらけで生まれて来るんじゃありません。

「つるんとした状態で生まれてきたので驚いた」と表現するお父さんもいますが、これが自然な姿なのです。

 

会陰切開が必要となってもオイルケアをすることで治りが早くなる

出血なく自然な状態で産むことができたらそれに越したことはないけど、必要であれば切開しなければなりません。

ケアはしたけれど高齢で産道が固くなっていたり、直径約10cmで周囲が32~32cmといわれる赤ちゃんの頭が通常より大きかったり、吸引が必要な場合などは会陰切開が避けられない状況になります。

その場合は医師にお任せするしかありません。通常は切るときも出産後に縫う時も麻酔をかけて行います。中で溶ける糸を使うので抜糸も必要ないでしょう。

会陰マッサージは会陰切開の傷の治りを早めてくれます。特にカレンデュラオイルの場合はもともとけがの治りを早くする成分が含まれているので産後のケアにも向いています。

 

指が届かなくなる時期こそ会陰マッサージが必要となる

妊娠28週目(7か月)以降に進められることの多い会陰マッサージですが、出産まで残り1か月となった臨月には毎日でもしたいものです。

会陰は赤ちゃんの額の部分と頭で大きく広げられることになります。臨月にはホルモンの関係で子宮口が柔らかくなるのですが、高齢などの理由で十分に柔らかくなりきらない場合も多いのです。

それをサポートするためにも妊娠後期、特に臨月には集中して会陰のマッサージを行いたいものです。